地域福祉計画における住民参加の重要性について

IMG_1354.jpg   地域福祉計画は,平成12年6月の社会福祉事業法等の改正により社会福祉法に新たに規定された事項であり,市町村地域福祉計画及び都道府県地域福祉支援計画からなります。
地域福祉計画では,地域住民が策定過程に参加し,その意見を十分に反映させることが重要になります。
地域住民による計画策定過程への参加方法としては,例えば,地方自治体の社会福祉審議会などの委員として参加し,福祉政策の現状や問題点などについて自らの意見を表明する方法や,福祉計画の「策定-実施-評価」という一連の過程に利用者として参加し,その要望を将来のあるべき姿に反映させていく方法があります。

 

例えば,防府市では,市が地域密着型サービスの提供事業者を指定する際,「地域密着型サービス運営委員会」の意見を踏まえることにしています。同委員会は,介護保険の被保険者や介護サービス利用者,事業者の代表者や保健・医療・福祉関係者,学識経験者等のメンバーで構成され,地域密着型サービスの質の確保,地域との連携の推進,施設の指導等について,必要な要望・助言・評価等を行っています。

 

そのような方法以外に,地方自治体が高齢者保健福祉計画を作成する際に行われるパブリックコメント(意見募集)で意見を出すことも,住民意思を福祉計画に反映させる参加方法の一つといえるでしょう。

 

ところで,地方自治体の福祉計画は,単なる行政計画ではなく社会計画としての側面も有しています。そして,福祉に関わる多様な行為主体(地方自治体,事業者,利用者・地域住民など)が,計画に関与(コミットメント)することによって,その実現性や実効性が高まります。その意味で,地方自治体における福祉計画では,その策定・実施・評価のいずれの過程においても,できるだけ多くの主体の関与を図り,協働していくことが重要になります。

 

また,地方自治体における福祉計画への住民参加には,住民がその過程でエンパワメントする(される)という機能もあります。住民は「参加」によって地域の福祉問題(ニーズ)に気づき,それらを共有し,自らの力で解決しようとします。まさに,参加とはエンパワメントそのものであるといえます。

 

例えば,静岡県富士宮市では,生活圏域の地域包括ケアシステムを構築するために必要な3つの機能として,①問題共有・地域課題提言機能(共助),②個別課題解決機能(共助・公助),③個別課題発見・抽出機能(自助・互助・共助)を挙げていますが,いずれの機能も,「共助」すなわち住民相互の「参加」を前提としたものであり,まさに住民参加によるエンパワメントを期待したシステムといえるでしょう。


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