弁護士から見た山口県暴力団排除条例について

(平成24年11月1日萩市民館)
皆さんこんにちは、弁護士の板村と申します。
ただ今ご紹介頂きましたように、普段は防府市で弁護士活動をしています。
山口県弁護士会では、民事介入暴力事件に対応するため、民事介入暴力被害者救済センター(通称「民暴委員会」)という委員会を設けています。
私はその委員長をしており、暴追センターの皆さんには、日頃から勉強会等で大変お世話になっています。
 
民事介入暴力事件は、暴力団が経済的活動をする中で、建物などの不動産契約を結んだ際に損害を被ることがあります。そういった場合、警察あるいは暴追センター等の協力を得て、その被害回復や建物の明け渡しを求めるに当たり、弁護士の立場から民事裁判等のサポートをします。それが弁護士会の民暴委員会の仕事ということになります。
 
現在、山口県弁護士会では、約20名の弁護士が民暴委員会に所属し活動しています。
萩市には、現在3人の弁護士がいますが、その内の1人が民暴委員として活動しております。皆様方の中で、暴力団から何らかの被害を被ったりした場合には、是非、山口県弁護士会にご相談下さい。我々、民暴委員会の弁護士が対応いたします。

さて、本日は、法律家の立場からみた山口県の暴力団排除条例と題しまして、お話ししたいと思います。
山口県の暴力団排除条例は、平成23年4月1日に施行されて、もう1年半以上経ちますが、施行された時はかなりニュースになったと思います。
そこで、皆さんに質問です、この条例読まれましたか?普通は読まないですよね。
今日のような機会がない限り、条例そのものに関心を持つことは、普段はないと思います。
今日は、せっかくの機会です、是非、この条例について考えてみて下さい。
 
まず、条例を読まない理由として、「自分には関係がないから。」、或いは、「今現在、被害を被っていないし、暴力団とは関係がないから条例を読む必要はない。」等の理由があげられると思います。
 
ところが、暴排条例は、私を含めてですけれども、県内の事業者にとって大いに関係のある条例です。しかも、この条例は大変役に立つものです。そこで、
今日は、皆さんには是非、暴排条例の「食わず嫌い」を治してもらいたいと考えています。
本日は、最初に、暴排条例がどうして出来たかという経緯に軽く触れまして、それから県民の皆さん、とりわけ事業者の皆さんに関係ありそうな条例のポイントについて紹介したいと思います。
 
条例の中で、最低限、「この条文だけは知っておいて欲しい。」という条文については、条文を読み上げて説明したいと思いますが、その中でも、一番難しいのは、やはり事業者による利益供与ではないかと思います。どんな場合に利益供与にあたるのかについて、具体例をあげながらお話ししたいと思います。
最後に、この暴排条例をどういうふうに普段の仕事、或いは生活の中で使っていけば効果的なのか、その使い方の話しをしたいと思います。
 

第1条例制定の経緯

最初に、なぜ暴排条例ができたかについてですが、暴力団対策と言えば皆さんはどういった法令を思い出すでしょうか。普通であれば暴力団対策法を思い
浮かべると思います。この10月30日に施行された改正暴力団対策法は、今回で5回目の改正です。この暴力団対策法で充分なんじゃあないかというふう
に考えてもおかしくないと思うんですが、ただ暴力団対策法は、どういうことを対象にしているのかというと、基本的には暴力団が「不当な要求行為」をし
た時に中止命令等を出し、暴力団を取り締まる法律なんですね。
 
そうすると、例えば、公営住宅の入居問題等に関しては、入居の申し込み等において、不当な要求行為がない場合、この暴力団対策法では対応できません。
そこで、公営住宅から暴力団を排除するため、最初に広島県において、公営住宅の入居規定に暴力団排除条項を盛り込むなどの対策が行われ、それが、全
国の自治体に広がりました。また、公共工事等に関しても、個別の自治体が取り組んだ施策が、全国の自治体に広がるなど、このような活動が、全国的な暴
力団排除気運の高まりとなり、単なる規定ではなく、法的な効力を有する条例として、全国の都道府県において、暴力団排除条例として制定・施行されるこ
ととなったのです。
 
暴排条例は、全国的な暴力団排除気運の高まりにより制定されましたので、基本的な部分は同じです。ただ、細かい部分は地方の実情等に応じて柔軟に作
られていますので、地方自治体ごとに違った内容となっています。
 
従って、例えば事業所が複数の自治体にまたがっている場合には、それぞれ、その自治体の条例を確認する必要があるということです。
今日は、山口県の暴力団排除条例を基に説明します。

 

第2条例のポイント

1基本理念

~「3ない原則」+α~
まず条例の基本理念については、第3条に規定されています。
条文を読んでみますと

【第3条第1項】
暴力団の排除は、暴力団員による不当な行為が県民生活及び社会経済活動に不当な影響を与えるものであるという認識の下に、県、県民等及び市町が相互に連携して推進されなければならない。

【第3条第2項】
暴力団の排除は、暴力団を恐れないこと、暴力団に対して資金を提供しないこと及び暴力団を利用しないことを旨として、推進されなければならない。
とされています。
 
これはですね、先程、皆さんが宣言された、「暴力団を恐れない。」「暴力団に資金を提供しない。」「暴力団を利用しない。」という、「暴力追放三ない運動」そのものが、基本理念の柱となっています。
さらに、条文そのものには書かれていませんが、条例全体の趣旨から言うと、先程宣言であったプラスワン運動の「暴力団と交際しない。」というところまで含まれています。
この条例では、商取引等をする上において、一見、外形的に見れば正当な対価を受けての正常な取引のように見えても、それが、暴力団員の或いは暴
力団の活動において有利な影響を与える場合は、そのような取引をしてはいけないと言うのが、この趣旨です。
その意味において、この基本理念における「暴力団と交際や取引をしない。」というのは、日頃から、正当な対価を払っての商取引等を含め、取引をしないと言うことになります。
 

2県民等の責務

~誰のための(誰を対象とした)条例なのか?~
次に、皆さんに関係のある県民や事業者の責務が、第5条に規定されています。
条文を読んでみますと、

【第5条第1項】
県民は、相互に連携して、暴力団の排除に関する活動に取り組むとともに、県が実施する暴力団の排除に関する施策に協力するよう努めるものとする。

【第5条第2項】
事業者は、その事業活動に関し、暴力団を利することとならないよう努めるとともに、県が実施する暴力団の排除に関する施策に協力するよ
う努めるものとする。
 
【第5条第3項】
県民等は、暴力団の排除に資すると認められる情報を得たときは、県に対し、当該情報を提供するよう努めるものとする。
とされています。
本日、説明する中で、特に第5条第2項が重要な条文で、県民個人や県内の事業者は、暴力団を利することのないよう努めなければならないとして、
県民や事業者にも努力義務を課しています。
つまり、この条例で規制しようとする対象は、暴力団や暴力団員だけでなく、県民や事業者も対象とされており、この条例の一番肝になる部分となり
ます。
 
また、第5条第3項でも、情報を得た時には、県つまり警察に対し、情報提供をするよう努めるものとするとされており、これも県民個人や事業者に対して情報提供の努力義務を課しているということになります。
 
~暴力団対策法との違い~
そこで、暴力団対策法との違いですが、暴力団対策法というのは繰り返しになりますが、暴力団そのものを対象とした法律です。この暴排条例という
のは、暴力団以外に、県内で生活を営む県民、つまり私たち県民そのものも、規制の対象となっているというのが一番の大きな違いになります。
 

3事業者による利益供与の禁止

次に、事業者による利益供与の禁止規定などについて説明します。
まず、条例第12条を読みます。

【第12条第1項】
事業者は、その行う事業に関し、暴力団員等又は暴力団員等が指定した者に対し、次に掲げる行為をしてはならない。
一暴力団の威力を利用する目的で、金品その他の財産上の利益の供与(以下「利益の供与」という。)をすること。
二暴力団の威力を利用したことに関し、利益の供与をすること。

【第12条第2項】
事業者は、前項に定めるもののほか、その行う事業に関し、暴力団の活動又は運営に協力することとなることを知りながら、暴力団員等又は
暴力団員等が指定した者に対し、相当の対償のない利益の供与をしてはならない。

【第12条第3項】
事業者は、前二項に定めるもののほか、その行う事業に関し、その利益の供与が暴力団の活動を助長し、又は暴力団の運営に資することとな
ることを知りながら、暴力団員等又は暴力団員等が指定した者に対し、当該利益の供与をしてはならない。ただし、法令上の義務又は情を知ら
ないでした契約に係る債務の履行として行う場合その他正当な理由がある場合は、この限りでない。
大変長い条文となっていますが、これが事業者による利益供与の禁止規定となります。
 
~暴力団員等~
まず押さえておいて頂きたいのは、利益を与えることになる対象が、「暴力団員等」となっていますが、これは現役の暴力団員だけでなく、暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者も含むとされています。
 
我々弁護士は、刑事事件をやっていると、よく被疑者や被告人の国選弁護人事件で、暴力団員の弁護人をすることがあります。すると、なぜかほとんどの組員が、「もう辞めた。」と言うんですね。
しかし、それが直ぐばれると言うか、実際には、暴力団を辞めていないのが現状です。
このように、実際には暴力団を辞めていないのに、辞めたと言うような者がいるため、この条例では、暴力団を辞めたと言っても、5年間という一定の期間は、規制の対象とされているわけです。
 
~利益供与の例外~
次に、利益供与については、後で具体例を挙げながら説明しますので、先に、例外規定について説明しておきます。
第3項後段のただし書きにおいて、「法令上の義務がある場合」や「情を知らないでした契約に係る債務の履行として行う場合」、それと「正当な理由がある場合」はこの限りでないとされています。

「法令上の義務がある場合」というのは、例えば医療機関では、患者に対して診療する義務が法令上の義務として定められています。又、我々弁護士
が、刑事事件の弁護人をするのも法令上の義務にあたり、これらの行為は、条例適用の例外となります。
 
次に、「情を知らないでした契約」とは、例えば、宴会用の弁当の注文を受けて提供したが、契約の相手方が暴力団員等であることを知らず、その宴
会が暴力団による襲名披露等の宴会であることを知らなかった場合、つまり、事業者において、その宴会が暴力団の行事であるという認識がなかった場合
等が、情を知らないでした契約ということになります。
 
次に、「正当な理由がある場合」については、色々と事情があるとは思われるのですが、例えば、暴力団を相手とした民事裁判で、裁判長の指示で、
和解金を支払う場合などが、これに当たると思います。
 
~確認義務~
もう一つ、利益供与の話をする前に説明しておきたい条文である、第15条の取引関係者の確認義務についてお話ししておきます。
条文を読んでみますと、
 
【第15条】
事業者は、その行う事業に係る取引が暴力団の活動を助長し、又は暴力団の運営に資する疑いがあると認めるときは、当該取引の相手方又はその媒介をする者その他の関係者が暴力団員等でないことを確認するための措置を講ずるよう努めるものとする。
とされています。

つまり、事業者は取引をするに当たって、相手が暴力団員でないことを確認する努力義務を負うということが条例に書かれています。
努力義務なので履行しないからといって罰則があるわけではないのですが、この確認義務というのは条例で明確化される前は、基本的には法令の根拠がありませんでしたので、事業者が取引を行う上においては、非常に重要な条文だと思います。

じゃあ、「確認するための措置を講ずる」とは何なのかということになりますが、それはですね、民事上のテクニックということになるんです。まず、何と言っても表明確約書だと思います。つまり、予約を受けたり、あるいは契約をしたりする時に相手方に、「自分は暴力団員でない。」とする表明確約書にサインをさせることです。これをしておけば、後で暴力団員とわかった時に契約の解除がしやすくなります。

金融機関では、既に口座開設の際に表明確約書を取り入れていますが、そこで嘘をついて通帳口座を開設したということになると詐欺罪が成立し、刑事事件での立件も可能となり、契約の解除が非常に行いやすくなります。

この表明確約書を作成させることが、「条例の確認のための措置を講ずる」ということになると思います。
私の弁護士事務所でも、相談書の裏にこの表明確約書を作ろうと思っており、その際に参考にしたのが、全国の警察のホームページです。警察のホームページには、色々な書式が掲載されているので、検索をしてみると参考になると思います。

そこで、事業者の方には、是非、契約書類はもちろんですが、予約の段階で書いてもらう受付表などにも、この表明確約書を取り入れてもらうといいと思います。完璧なものでなくても、まずは、「当社は暴力団ではありません。私は暴力団員等ではありません。」というところからだけでもいいと思います。

要は、そういうのを受付表等に明記しておけば、暴力団員に、ここの業者はそういう事を言う業者なんだなと、つまり、後で色々とうるさい事になりそうだなという印象を与えますので、予防線を張るという意味でもこの表名確約書をなるべく取り入れた方がいいと思います。

そのうえで、もう一つ重要なのは、“あやしい”と思った時には、必ず暴追センターとか県警に確認するということです。現在、暴追センターや県警では、暴力団に関する情報提供をかなり積極的にして頂いていますので、疑わしいと感じたら、噂レベルの段階でもいいので、すぐに確認をされた方がいいと思います。
 

4不動産取引に関する責務

もう一つ、不動産取引に関する責務について説明しておきます。
この条文の朗読は省略しますが、不動産取引については、その対象が事業者に限っていないんです。つまり、個人で土地や建物の売買を行う場合にも、条例が適用されるということです。
では、不動産取引において、どのような責務が課せられているかといいますと、まず一つは、契約の締結前に、相手方に対して、「暴力団の事務所に使用するものではない。」ということを確認することとされています。
二つ目は、暴力団の事務所になることを知っていた場合には、絶対に契約をしてはならないとされています。
三つ目は、契約の締結の際には、相手方に暴力団の事務所として使用してはいけないことや、これに反して暴力団の事務所として使用した場合には、無催告で契約を解除し又は買い戻しが出来るなどの、暴排条項を導入することとされています。
この不動産の取引に関する責務は、不動産を事業にされている方はもちろんですけども、不動産業者の仲介なしで個人取引する方も、十分に注意をしないといけません。
この条文は、山口県暴排条例の第16条、第17条に規定されていますので、是非確認しておいて下さい。
 

5違反者に対する措置

~説明又は資料提出の請求・勧告・公表~
それでは、条例第12条の事業者による利益供与の禁止規定について説明しますが、その前に、この禁止規定に違反した場合の措置について説明しておきます。
利益供与の違反者に対しては、まず、公安委員会から説明又は資料提出の請求が行われます。
その後、違反が特定されますと、文書により勧告という措置を受け、その勧告に従わなかったら、公表という措置が採られます。
これを先に説明すると、あたかも県民や事業者を驚かしているように聞こえるかも知れませんが、勧告などの対象になるのは、やっぱり暴力団と「持ちつ持たれつ」の関係にある人や会社だけだと思います。普通の業者は、勧告を受けるようなことは基本的にはないと思います。
 

第3利益供与の具体例

では、どんな場合、利益供与に当たるのか、具体例を挙げながらお話してみたいと思います。
 
今回具体例を参考にしたのは、東京都暴排条例のQ&Aです。これは先程説明した警察のホームページのひとつで、警視庁のホームページにあります。東京都の暴排条例と山口県の暴排条例は一部違いますが基本は同じです。大変良く出来たホームページですので、皆さんの参考になる部分は多いにあると思います。

それでは、具体例を使って問題を出したいと思いますので、皆さんも一緒に考えてみて下さい。
1問目です。「ホテルが暴力団組長の襲名披露パーティーに使われることを知ってホテルの宴会場を貸し出す行為」これは利益供与に当たると思われますか?当たると思われる方は挙手して下さい。

有り難うございます。そうですね、これは利益供与に当たります。
暴力団の襲名披露パーティーであることを知った上で、事業者がパーティーの開催に協力することは、暴力団の活動を助長するということになりますので、これは利益供与に当たります。

2問目です。「レンタカー業者が会合の為の送迎用に使用するとの説明を受け、マイクロバスを貸したところ、貸した相手が暴力団員であることが後から判明した。」これは利益供与に当たるでしょうか?当たると思われる方は挙手して下さい。

この場合はセーフですね。これは当たらないんです。

先程、例外規定で説明した「情を知らないでした契約の履行」に当たりますので、契約時に知らなかった場合には、条例違反には問われないこととなります。
最後、3問目です。「飲食店が、暴力団員個人が使用すると思い、暴力団員に個室を貸したところ、結果的に組織の会合として利用された。」この場合利益供与に当たるでしょうか?当たると思われる方は挙手して下さい。

有り難うございます。これは当たらないですね。

個人で使用するというのは、結局この条例からいうとですね、暴力団組織の活動そのものを助長していると捉えることは出来ないんですね。
事例の「個人的に使用すると思い」という部分が、「情を知らない」若しくは「正当な理由」になるわけです。
ただし、「個人的に使用すると思い」といっても、組員20人とか30人とかの多人数の場合は通用しないと思います。山口県のレベルであれば多分組員10人とかでも通用しないと思います。

組員10人とか20人で使うのに、個人で使うと思っていましたという言い訳は通用しないということです。
あくまで、1人とか2人の個人で使うと聞いていたのに、後で実際に来てみたら、組員2人による組の会合だったという場合に限られると思います。
今の問題は、皆さん大体正解されたようです。普通に事業をやっていれば、勧告を受けたり公表されたりすることは基本的にはありません。
ですから、この条例があるから県民や事業者に対し、新たな制限が課せられているというようなことは、基本的にはないですね。
 

第4暴排条例の使い方

最後に、暴排条例の使い方について説明してみたいと思います。
暴排条例の目的は、条例にも定義付けされているように、暴力団排除の推進と、県民生活の安全と平穏の確保です。
結局ですね、事業者とか県民の取り締まりとかいうことではなく、あくまでも暴力団を社会から排除し、県民の安全な生活と平穏を確保することにあります。
先程、刑事部長の講話の中で、事例として出ましたけれども、周南市での事務所の賃貸借とか、光市での労働者の派遣とかもそうかも知れませんが、最初は暴力団ということが判らなかったわけですね。ただ、この二つの事例は、暴力団ということが判った時に、警察により、刑事事件として立件されていますので、事業者が契約を維持することは基本的にはあり得ないことです。

では、この様な場合、民事的にどうなのかと言えば、やはり、契約を解消出来るのかということを考えなければいけないことになります。
その場合に、先程説明しました契約時の「表明確約書」、これがあれば、そもそも契約の段階で嘘をついたということになりますので、契約解消が非常にし易くなります。
それから、賃貸借とか契約書を交わす場合は、暴排条項を契約書の中に入れておくことも重要です。

そこで、条例の活用ですが、皆さんが契約をする時、今まで付き合いがあったのに、いきなり表明確約書とか書いて貰うのはどうかな、みたいな時がありますよね。そういう時には、この条例を使ったらいいと思います。

つまり、契約の相手方に対し、「条例が出来たのでこれ(表明確約書)をやらなくてはいけないです。」等と言って、条例が出来たのでやらざるを得なくなったとして、条例を盾に使う訳です。

条例自体を使って契約を解消したりとか、そういう攻撃は出来ないんですが、あくまで契約をする際の盾として、この条例は必要に応じて使えます。
だから、新規のお客さんであろうが、これまで付き合いのあるお客さんであろうが、表明確約書を書いてもらう場合に、「なぜ書かないといけないのか。」と言われた場合には、「暴排条例が出来たのでこれを書いて貰わなければ、うちは困るんですよ。」と説明すればいいと思います。
条例を盾にすれば、表明確約書を書かないと言い張るような者はいないと思います。もし、絶対に書かないと言えば、それこそ疑わしい会社ですので、契約をしなければいいだけの話です。


表明確約書については、後で暴力団と判った場合に、契約を解除するのに非常に役に立つと何度も説明したところですが、万が一、表明確約書も取っていない、契約書にも暴排条項も入っていないという時には、契約を解除することは出来ないのでしょうか?そんな事は有りません。
そのような場合には、是非、私ども弁護士会、或いは暴追センターや県警等にご相談下さい。
この暴排条例は、我々、県民の生活の中でも有名になっていますが、暴力団の世界でも有名になっています。

そこで、暴追センターとか警察とかに協力してもらって、「今、暴排条例が出来ているから、この契約或いは宴会場の予約とか、そういうのはもう解消しろ。」と、まあ解消しろとは言いませんけど、「出来ないんですよ。」と言ったら、暴力団側も合意解約という形で応じることがほとんどです。
ですから、暴力団に利用されないようにするためには、まずは表明確約書、それから暴排条項の入った契約書を導入すること、仮にそれがなくても、暴追センター、或いは弁護士会、県警に相談し、その契約解除の理由として、暴排条例を活用して頂きたいと思います。

結局、私が最後に言いたいのは、暴排条例というのは、我々県民、我々事業者に非常に関係のある条例です。しかも、我々の為に非常に役に立つ条例だということです。是非、この条例をフル活用して普段の仕事に当たって頂きたいと思います。

福岡の暴力団情勢とかを見ていて私が思うことは、火事はですね、火が大きくなってから消すのはすごく大変です。大切なのは、まずは火を出さないこと。もし火が出た時には、ぼやの段階で徹底的に消すことです。それが一番重要な事ではないかと思います。是非、皆さんの普段の生活、或いは仕事の中で暴排条例をフル活用して下さい。
どうもご静聴有り難うございました。

講演実績

セミナー・講演分野一覧

【交通事故】 【離婚】
【相続】 【福祉・成年後見】
【不動産】 【その他】

 ※リンクから各講座のテキストをご確認いただけます。

 ご参考になれば幸いです。



交通事故

H27. 4.22 認知症高齢者による交通事故の予防と法的責任 【担当:板村弁護士】
H26. 8. 8 交通事故研修-主婦休損と過失割合について 【担当:板村弁護士・藤村弁護士
H26. 7.29 交通事故研修-過失割合について 【担当:藤村弁護士】
H25. 9.10 第1回交通事故研修会 ~第1部 「交通事故と損調専門職」~【担当:板村弁護士・藤村弁護士】


離婚

H26. 2. 8 DV防止研修会パネリスト



相続

H29. 2.25 遺言書作成支援に関する留意点~遺言者に寄り添った遺言書作成に関する弁護士の意見~
      【担当:藤村弁護士】
H28. 2.27 遺産分割協議をスムーズに行う方法~遺産分割調停等の現場から観た弁護士の意見~
      【担当:藤村弁護士】
H27. 5.14 消費生活講座「よくわかる遺言」~遺心伝心~ 【担当:藤村弁護士】
H26. 6.21 賃貸住宅セミナー よくある相続トラブルとその予防法 【担当:板村弁護士】
H26. 5.16 相続と資産防衛 今,知っておきたい実践セミナー  【担当:板村弁護士】 
H26. 2.11 相続対策と確定申告・節税セミナー 【担当:板村弁護士】
H25. 5.12 消費生活講座よくわかる相続・遺言・後見



福祉・成年後見

H29. 9.22 高齢者虐待防止研修「虐待防止と権利擁護について~弁護士の視点,社会福祉士の視点から~」
      【担当:板村弁護士】
H29. 9.14 山口県ケアマネ協会講演「~裁判例から見る~施設ケアマネジメントにおけるリスクマネジメント」
      【担当:板村弁護士】

H28.10.27 防府緩和医療懇話会「裁判例からみる在宅介護のリスクマネージメント」 【担当:水野弁護士】
H28. 8.23 防府ケアマネ協会研修「神戸玄関チェーン事件で考える徘徊事故のリスクマネジメント」 
      【担当:板村弁護士】
H28. 2.14 第32回華城地区社会福祉大会「老後を賢く安全に暮らすために」 【担当:板村弁護士】
H27. 7.20 ソーシャルワーカーデー「なぜ社会福祉士を取得したのか~弁護士と社会福祉士の視点の違いから~」
      【担当:板村弁護士】
H27. 1.22 介護サービスにおけるリスクマネジメント 【担当:板村弁護士】
H26.12. 5 労働者健康福祉機構の未払賃金立替払制度に関する研修会 パネリスト 【担当:藤村弁護士】
H26.10.25 介護保険サービスにおけるリスクマネジメント 【担当:板村弁護士
H26. 9. 25 施設内障害者虐待防止研修 【担当:板村弁護士
H26. 8. 4 未成年後見制度について 【担当:板村弁護士
H26. 6.11 成年後見と医療同意について  【担当:板村弁護士】
H26. 4.24 消費生活講座 よくわかる成年後見制度  【担当:板村弁護士】
H26. 4.19 介護支援専門員のリスクマネジメントセミナー  【担当:板村弁護士】
H25. 3.24 虐待防止と権利擁護を語る
H25. 2.10 「認知症疾患医療センター研修会」
H24.11.14 「H24.11.15 高齢者・障害者の権利擁護に関する弁護士会の取組みパネリスト」
H24.11. 4 第2回山口芸術短期大学キャリアアップ事業 『施設現場における虐待を考える』
H24.10. 2 平成24年度 法人成年後見研修会講師
H24. 3.27 山口県障害者虐待防止・権利擁護研修会講師(障害者虐待防止法)
H24. 3. 2  高齢者虐待対応関係者研修会講師(高齢者虐待防止法)
H23. 9.15 成年後見講義講師(山口県立佐波高等学校)
H22.11.16 成年後見活用講座講師(高齢者虐待防止法)



不動産

H29. 7. 8 プロが教える立退き交渉術~最近の裁判例から見る「正当事由」の感覚~【担当:板村弁護士,藤村弁護士】
H26. 4. 5 入居者とのトラブルを防ぐ法律知識セミナー   【担当:板村弁護士】
H26. 1.18 プロが教える立退き交渉術(H26.1.18) 【担当:板村弁護士】
H25.12. 8 ほっぷ主催 不動産オーナー向け資産活用セミナー 【担当:板村弁護士】
H25. 3.12 山口県土地家屋調査士会防府支部研修会



その他

H29. 7.19 主権者教育講演(下関工業高校) 【担当:藤村弁護士】
H29. 6.22 主権者教育講演(厚狭高校) 【担当:藤村弁護士】
H29. 3.14 主権者教育講演(萩光塩高校) 【担当:藤村弁護士】
H28.12.14 主権者教育講演(萩商工高校) 【担当:藤村弁護士】
H27.10.16 弁護士が語る、消費者トラブル 【担当:藤村弁護士】
H27.11.11 マイナンバー研修「マイナンバー漏洩の法的責任と対策」 【担当:板村弁護士】
H26.12. 4  不当要求防止責任者講習  【担当:板村弁護士
H26.11. 7 第81回民暴山口大会第23回山口県暴力追放県民大会 【担当:板村弁護士
H26. 8. 9 山口県行政書士会業務研修会-ペットに関する紛争の解決方法 【担当:藤村弁護士】
H26. 2.10,2.17 消費者教育講座~さあ,お金の話をしようか~ 【担当:藤村弁護士】
H26. 2. 1 山口県弁護士会 新人実務研修 【担当:板村弁護士】
H25.12.10 2013年度国土交通省山口河川国道事務所法律相談研修会講師
H25.11.16 山口県行政書士会 法的知識研修会 【担当:藤村弁護士】
H25.11.14 不当要求防止責任者講習
H25. 9.26 やまぐち消費者大学「情報通信サービスに関する相談と法律」【担当:藤村弁護士】
H25. 9.21 「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」 (再改訂版)の解説【担当:藤村弁護士】
H25. 4 .4 利益を守る契約書の作り方
H25. 2.23 山口県行政書士会法的知識研修
H24.11. 1 第21回山口県暴力追放県民大会
             大会の様子が山口新聞に取り上げられました。
H24. 9. 5  山口県証券警察連絡協議会講師
H24. 7.27 2012年度国土交通省山口河川国道事務所法律相談研修会講師
H24. 7.12 不当要求防止責任者講習講師
H23.11.16 企業防衛対策協議会講演講師(暴排条例について)
H23. 8. 9  不当要求防止責任者講習講師
H23. 8. 3  司法修習生及び若手会員対象選択型修習講師(高齢者虐待防止法)
H23. 2.15 平成22年度高等学校消費者教育講師(小野田工業高等学校)
H22. 9. 8  司法修習生及び若手会員対象選択型修習講師(高齢者虐待防止法)
H22. 7.27 山口県警 司法改革制度講演講師(裁判員裁判について)
H22. 6.14 不当要求防止責任者講習講師
H22. 3. 8  消費生活相談員養成講座講師(特定商取引法)
H21.11.26 消費生活相談員養成講座講師(特定商取引法)

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